〈逮捕〉とは、犯罪を犯した疑いのある人の逃亡と証拠隠滅を防止するために、強制的に短期間の身体拘束をする手続です。

逮捕された場合、その後に勾留され、起訴までに最大23日間、留置施設において強制的に身柄を拘束されます。

更に、事件が起訴された場合には、保釈が認められるか、判決が言い渡されるまで、数ヶ月にわたり身柄が拘束され続けます。

逮捕された後のおおまかな流れは以下の通りです。

逮捕されると、原則として、48時間以内に、警察から検察官に事件記録が送致され、検察官は交流を求めるか否か決めます。

検察官が勾留請求すると、基本的には24時間以内に、裁判所に事件記録が送致され、裁判官は勾留請求を認めるか否かを審理します。

勾留が認められると、最大で20日間身柄が拘束されます。そして、この20日以内に、検察官は起訴するか否かを決めます。

1つ1つ詳しく説明していきます。

①逮捕

逮捕によって身体拘束できる期間は最大72時間と決まっており、それ以上の拘束は〈勾留〉という手続きになります。

逮捕されても、身柄拘束の必要性がないと警察が判断すればすぐに釈放されます。

釈放されなかった場合、警察署の留置所で過ごしながら警察や検察の取り調べを受けたり、裁判官と勾留に関する質疑応答を行います。逮捕されている間、被疑者は忙しいので、弁護士以外の人は基本的に面会できません。そして、48時間以内に身柄と捜査書類が検察官に送致(送検)されます。

②検察官による勾留請求

警察から身柄を引き継いだ検察官は、自ら被疑者と面談して、送致から24時間以内に勾留を求めるか否かを決定します。

検察官が勾留請求しなかった場合、この時点で釈放され在宅捜査に切り替わりますが、基本的にはほぼ全ての案件において勾留請求されると考えた方が良いです。

③裁判官による勾留決定

勾留とは、逃亡と証拠隠滅を防止するために、逮捕に引き続き比較的長期にわたって強制的に身体を拘束する手続のことです。

勾留請求を受けた裁判官は、勾留質問を行なった上で勾留を認めるか否かの判断をします。

勾留期間に入ると、まずは10日間、身柄が拘束されます。また、検察官が勾留延長を請求すると、基本的にはプラス10日間身柄が拘束されます。検察官はこの期間内に起訴・不起訴の判断をしなければなりません。

④起訴または不起訴処分

勾留期間が満期になるまでに、検察官は事件を起訴するかどうか決定します。

起訴とは、検察官が事件について裁判所に対して公判廷における審理を求めることです。

検察官は全ての事件を起訴するわけではありません。起訴しない場合や、略式起訴という簡易な手続きを選択した場合は釈放されます。

起訴された場合は、引き続き身柄が拘束されます。基本的には、保釈手続などで保釈されない限り、裁判が終わるまで身柄が拘束され続けます。

刑事事件はスピードが命です

今回は逮捕後のおおまかな流れをご紹介しました。

刑事事件はスピードが命です。なるべく早い段階で弁護士にご相談されることをおすすめします。

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